① 顧問弁護士とは何か
顧問弁護士とは、組織が、日常的・継続的に法的サポートを受けるために契約する「身近な法律の専門家」です。
一般的に、弁護士に仕事を依頼するのは、トラブルが起きてからというイメージがありますが、顧問弁護士はトラブルが起きる前に「未然に防ぐ」、トラブルが起きたときに「速やかに解決する」ことを目的として、企業や組織と連携しながら経営を助けます。日常業務の中で発生する契約書のチェック、スタッフ間や顧客、取引先とのトラブル、クレーム対応、広告表現の確認など、あらゆる場面で法的観点から細やかにアドバイスを受けられるのが大きな特徴です。
また、顧問契約を結ぶことで、単発の相談よりも迅速かつ密接なコミュニケーションが可能になります。経営者が抱える不安や判断の迷いに対し、「この場合はこうすべき」「リスクはここにある」と的確に助言する“法務パートナー”として、安心と信頼を提供いたします。
② 医療法人・クリニックにおける顧問弁護士の必要性
医療機関、とくに美容クリニックは、医療とビジネスの両側面を持つ特性ゆえ、一般企業以上に法的リスクが複雑です。
医療広告ガイドライン、医師法、個人情報保護法、景品表示法、労働法など、守るべきルールは多岐にわたります。さらに、患者対応や従業員との関係など、日常的な人間関係の中にもトラブルの芽が潜んでいます。
たとえば、SNSでの口コミや誤情報への対応、患者とのトラブル（治療結果に関するクレームや返金要求）、離職したスタッフによる情報漏えいの可能性、広告表現がガイドラインに抵触している可能性、新規開業・分院展開における契約トラブル… こうした事案に対して、法的な正確さを欠いたまま場当たり的に対応してしまうと、トラブルが拡大したり、風評被害につながったりするリスクがあります。
顧問弁護士がいれば、問題が起きる前に「予防線」を張ることができます。
また、もし紛争が起きたとしても、日頃からクリニックの経営実態やスタッフ構成を理解している弁護士なら、迅速で的確な対応が可能です。経営者が法的リスクに悩まされる時間を減らし、本来の「医療の質向上」に集中できる――これこそが、顧問弁護士を持つ最大の価値といえます。
③ 顧問弁護士ができること
顧問弁護士が提供できる支援内容は非常に幅広く、次のような具体的サービスが挙げられます。
1. 契約・法務サポート
委託契約、雇用契約、賃貸契約など各種書類のリーガルチェック
新しい施術メニューや提携先との契約に関するリスク評価
患者同意書やキャンセル規約などの整備
2. トラブル予防・クレーム対応
患者や取引先とのトラブル発生時の初期対応助言
不当要求や誹謗中傷への法的対応（削除請求・内容証明送付等）
医療事故や過失を疑われる事案における早期相談と証拠保全支援
3. 労務・人事問題への助言
スタッフ間トラブル・パワハラ・セクハラ防止策の構築
就業規則や人事制度の見直し
問題社員への適正な指導・退職処理の助言
4. 経営判断の法的サポート
広告の法令適合性確認
新規出店・M&A・法人化に伴う法務支援
行政対応（保健所・厚労省・消費者庁等）への助言
5. 教育・リスクマネジメント
スタッフ向けコンプライアンス研修の実施
院長・マネージャー向けハラスメント防止・SNS対策研修
万が一の訴訟対応のシミュレーション指導
このように、顧問弁護士は「問題を解決する人」ではなく、「経営の安全網をつくるパートナー」です。
特に美容医療の世界では、トラブルの発生が信用を左右し、SNSや口コミによって一気に reputational damage（評判リスク）が拡散する時代です。クリニックのブランドを守り、安心して経営を継続するための“法務ドクター”として、顧問弁護士の存在は欠かせません。
④ 当事務所が選ばれる理由
当事務所が美容医療クリニック様に選ばれている理由は、その経験の豊富さにより、美容医療クリニックに特有のトラブルを熟知している点にあります。
美容医療クリニックに特有のトラブルに精通している法律事務所は、まだまだ数が少ないのが実情です。
当初他の法律事務所に依頼したものの、その事務所が美容医療業界に不慣れであったため初動に遅れが出てしまい、お困りの末に当事務所にご相談に来られる方もいらっしゃいます。
豊富な経験と知識に裏付けられる当事務所のクリニックへの対応の細やかさ、スピード感には多くのクリニック経営者様から信頼を頂いております。
大手美容クリニック様はもちろんのこと、個人経営のクリニック様、開業したばかりのクリニック様まで幅広く顧問対応をさせて頂いております。
まとめ
顧問弁護士は、経営者のすぐそばで法的リスクを管理し、トラブルを未然に防ぐ「最も身近な専門家」です。
美容クリニックにおいては、患者との信頼関係・スタッフの安心・経営の安定――そのすべてを支える縁の下の力持ちといえます。
法的な安心感を手に入れることで、院長が本来の使命である「より良い医療の提供」に専念できる。それこそが、顧問弁護士を持つ最大のメリットです。
