患者トラブル・クレーム対応

1. 仕上がりに関する不満

美容整形外科において多いクレームは「想像していた仕上がりと違う」というものです。

美容整形の特徴として、患者は事前に強い期待を抱きやすいということが挙げられます。

そのため施術後に「期待通りの結果が出ていない」「左右差が気になる」「不自然に見える」といった不満を訴えるケースが発生しやすいのです。

患者の主観的な感覚が結果の評価に大きく影響するため、満足度についても個人差が大きく発生することとなります。

2. ダウンタイムに発生する症状に関する不安と抗議

ダウンタイム中の腫れや内出血など、施術に伴う一般的なリスクは説明済みであっても、実際に症状が、自分の想像よりも強く出た場合には「説明が不十分だった」「仕事にも支障が出た」「こんなことになるなら施術を受けなかった」などのクレームになることがあります。

一般的に生じうるリスクとして説明済みであったとしても、感染や瘢痕、神経損傷などの合併症が発生した場合には、実際に具体的な過誤がない場合でも、医師の過失を疑われ、強く責められるほか、損害賠償の請求がなされたり、訴訟を提起される事態に発展することもあります。

3. 金銭トラブル

料金の高額さや、カウンセリング時と支払い時の見積額の違い、オプション追加の説明不足などが原因で「騙された」「不要な施術を勧められた」といった不信感が生まれることがあります。美容医療は自費診療が中心であり、費用負担が大きいことから金銭に関するクレームは特に深刻化しやすい分野です。

4. 接遇・対応に対する不満

患者本人が満足できない結果であった場合、そのクレームをきっかけとして、受付スタッフの態度や待ち時間、カウンセリング時の説明内容、医師の態度、など接遇面のクレームにまで

患者にとっては、美容整形は高い期待とともに、本人にとっては高額と感じる費用を支払っている場合も多く、施術のみならず、「丁寧な対応」も強く求める傾向があります。  このような背景から、些細な不手際や、不適切な対応が大きな不満に繋がることがあります。

5. インターネットやSNSを介した風評被害

近年では、クレームを主張する患者が匿名で口コミサイトやSNSに不満を投稿し、クリニックの評判を下げるケースが増加しています。事実誤認であっても拡散力が強いため、経営に直接的な打撃を与えるリスクがあります。

 

クレーム対応の失敗事例

患者の中には、カスタマーハラスメントと言えるほどに攻撃的かつ執拗なクレームを繰り返す人がいます。

このような相手に対し、その勢いに押されてしまい、安易にアフターフォローや金銭支払いの約束をしてしまうと、要求がおさまるばかりかエスカレートするばかり、という事態が発生することがあります。

また、延々と施術やサービスに関係のないことまで医師やスタッフによる説明を患者が求める度に長時間をかけて対応している事案があります。

事案の確認やクリニックの責任の有無について検討することなくその場しのぎの対応をすることは対応を更に長期化させ、解決にならないばかりか、医師・スタッフが大きなストレスを抱える原因となっていまいます。

その結果、本来の診療業務を圧迫し、医師・スタッフのモチベーションの低下にもつながることとなります。

更に、クレームの発生によって、院内での責任の押し付け合いや不和が生じることもあります。

 

業務への影響

1. 診療スケジュールの遅延

クレーム対応には時間がかかり、他の患者の診療や手術スケジュールに遅れが生じることがあります。その結果、待ち時間が増え、さらなる不満が発生する「二次クレーム」に繋がる場合もあります。

2. 経営的損失

返金や再手術対応によりクリニックにとって直接的な経済的損失となります。また、悪評の拡散は新規患者の減少につながり、長期的な経営リスクを抱える要因となります。

3. 離職・人材流出

強いストレスにさらされたスタッフが離職を選択するケースも見られます。良い人材を安定的に確保することが困難となってしまうという弊害が考えられます。

 

クレーム対応の適切な手順

1. 事実確認

まずは当該患者の予約からクレーム発生の間までの間に何があったのか、施術のみならず窓口での対応、SNS、メール、電話のやり取りなども含め、事実を細かく確認します。

2. クリニックに責任があるかどうかの検討

確認した事実をもとに、クリニックに責任や落ち度、不手際があったかどうかを検討します。

3. 対応の方針の決定

事実確認と責任の有無をもとに、クリニックとしての対応の方針を決めていきます。

責任がないにも関わらず、安易に患者の要求をのむことは避けなくてはなりません。

 

弁護士に相談するタイミング

1. クレーム発生時

最も望ましいのは、クレームが発生したタイミングで速やかに弁護士に相談することです。

これにより、事実確認や責任の有無の判断を適格に行なうことができ、その後の方針も速やかに決まることになるからです。

また、不合理な要求を繰り返す患者や、威圧的な態度をとる患者に対しては、速やかに弁護士に対応をスイッチすることで、スタッフや医師の負担を大幅に軽減することができますので、日常の診療業務への影響を最小限に抑えることができます。

2. 損害賠償請求の通知などが来た時

このような場合にも、放置することによって、トラブルが長期化することにつながります。

早期に弁護士にクリニックの責任の有無や、適切な対応についてアドバイスをもらう必要があります。

3. 訴状等が届いたとき

訴状が届いたときには、決められて期日までに対応をとらないと、大きな不利益を被る場合がありますので、弁護士に相談するのみならず、すぐに委任して対応を依頼することを検討する必要があります。

訴訟の提起が事前に知らされることは殆どないので、訴状が届いたときには驚き、大きな不安に駆られてしまうのが通常です。 事前に、相談ができる法律事務所が決まっていることは安心につながります。

 

弁護士費用

初回相談:クリニックのお客様は60分まで無料

2回目以降の相談:30分毎に5,000円及び消費税

顧問契約の場合:1か月あたり70,000円及び消費税~

 

相談から解決までの流れ

1 事実関係の聞き取り、カルテ、写真等医療記録の確認、患者とのやり取りの確認、ご不安な点の聞き取りをいたします。

2 弁護士による対応方針のご提案をいたします

3 弁護士が代理人として対応する場合にはただちに相手方に弁護士より連絡いたします

4 クリニックのスタッフで対応される場合にも、当事務所では、メール文案等の作成、相手方への具体的な対応方法の説明など、細やかに対応させていただきます。

 

まずは弁護士にご相談ください

 

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